老舗割烹店の従業員皆様への日本料理作法マナー勉強会

先日、ある老舗割烹店で従業員皆様に日本料理の作法マナーをお伝えする場をいただきました。

受講下さったのは、社長、女将をはじめ、料理長に調理場の皆様、支配人、ホールの皆様。
「その道のプロ」達を前にレクチャーをさせていただく訳ですから、緊張しない訳がありません。
準備を重ねましたが、その準備を通して私自身が学ぶことも多くありがたい限りでした。

日頃お客様に提供する会席料理と同等のものを実際にいただきながらの実践レッスンも含まれます。
その会席料理の献立も、社長と料理長とじかに話し合うという真剣かつ贅沢な時間を頂戴しました。
私の想いやワガママな意見も丁寧に汲んで下さり「旬の食材」「他の料理とのバランス」を考えながら…
柔軟に案を出して下さる料理長には頭の下がる思いでした。

当日は、皆様を前に2時間近くお話をさせていただき、その後に会席料理をご一緒しながら、本当にあっという間。
きっとご存じのはずの日本料理の特徴から、お箸の格や持ち方、お椀の扱い方などの基本的な作法などなど。
話を受け止めて下さり、頷きながらレジュメにペンを走らせるお姿は謙虚に学んで下さる姿勢の表れです。
お楽しみの会席料理は美しさと美味しさに大感激しながら、作法を意識して実食。

「おいし~い!!」のお声が飛び交い、調理場の皆様は特に嬉しそう!
焼き物は、秋刀魚を一尾そのまま焼いていただきました。
これは、魚の食べ方を学びやすいという私の意向を汲んで下さったのです。
普段、こんなに真剣に食べることはないのでは?というほど、真面目な面持ちで秋刀魚と格闘する皆様。
カニを食べる時に負けないほどの静寂に包まれました(笑)
調理場や受付、ホールなどと立場が違う皆様にとって、一堂に介して調理場の皆様が作った料理をいただくこと。
このような会は初めての機会だったようです。

受講下さった方々からは様々なご感想をいただきました。
「お客様目線になって、もっとこのようなサービスをして差し上げようということに気付けた。」
「改めてマナーの意味を知ることによって、相手に感謝の気持ちを伝えることの大事さを再確認できました。」
「日本料理をずっとやっいましたが、まだまだ知らないことが沢山ありました。」
「箸の話が非常に良かった。」
「普段何気なく使っている言葉や、箸の格などルーツを知ることがとても楽しく興味深かったです。」
「日本料理はもちろん、日本の文化についてもお話しいただけて嬉しかった。」

もしかすると、日本料理のプロの皆様にとって私の話の中で拙い部分もあったのでは…とも思うのです。
でも、高い意識で日々取り組まれている皆様が新鮮に受け止めて下さったご様子から、お役に立てたのかな?
と受け取らせていただいております。
お客様側に立って想像ができると、何を望まれているか?といったことも、きっと見えるようなります。
「このお客様は、心から大切に召し上がって下さっている。」
そんな、お客様のお姿に込められた無言のメッセージまで受け取れるようになれるのではないでしょうか。
時には物事を違う角度から見つめることで気付けることもありますね。
作法・マナーを見つめなおすことは、サービスのクオリティー向上に繋がると確信しております。

このような企画をたてて、ご依頼下さった社長と女将さんの懐の深さには心から敬服いたします。

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