揚げ物万歳♡な誕生日でした

食いしん坊な私は、特に揚げ物が大好きです。
唐揚げ、とんかつ、フライドポテト、てんぷら…

サクッとした歯触りと共に溢れる食材の香りと味わい。
揚げたてアツアツを、ハフハフしながら頬張るって最高ですね。
でも、作って食べ終えて「あー美味しかった。」で終えることはできない。
油の処理、油たっぷりの器やレンジ周りの後始末、という大仕事が待ち構えている訳ですから。
お店で揚げ物をいただけるのは何て幸せなことでしょう。

久しぶりに大好物のてんぷらを外でいただきました。
伺ったのは、銀座の「一宝」さん。

まずは前菜をいただきながら、調理の様子を眺めました。

目の前のカウンターで、料理人が衣を纏わせた食材たちを軽やかに油の中を泳がせる。
その瞬間、油と食材が調和した音が店内に響いて。
まず最初に、衣づくりの手元がとても優しい、と釘付けになりました。
てんぷらの命、油も黄金に輝いていて、食材たちに新しい命が吹き込まれるような職人技。
大阪が本店ですから、きっと大阪から銀座へいらしたのでしょうね。
口を開くと陽気な大阪弁ですけれど、調理する姿に無駄な動きがなく、所作も美しい。
見惚れてしまいました。

いただくこちらに合わせて、絶妙なタイミングで揚げたてを提供下さる。
本当に完璧です。
最初だけ少し撮らせていただきましたが、あとは食べるのに夢中。


筍とふきのとう。口の中にほろ苦さが広がって春。筍の旨味と触感に悶絶。
写真はありませんが、白子もトロトロで絶品でした。
昔、思いっきり頬張って上顎の皮がベローンと剥けたことがありまして(苦笑)
流石に今回は気を付けながらゆっくり味わいました。

実は、3月7日に50歳の誕生日を迎えました。
そのお祝いの席として伺いましたが、心に残る食事になること間違いなしです。
カウンターや調理場など、潔いほどシンプルながら清められた空間。
海老と店名が刺繍されたナプキン。
自信があるからこそ、無駄なものはなくシンプルに。
研ぎ澄まされた美しさと最高の食材。最高の調理。
目の前に置かれたてんぷらは、大切に育てられ色々あってこの日を迎えた。
何だか、人間になぞらえても同じことだなぁ…などとふと考えつつ。
50代をどのように生きるか?という目標をいただいた気もしております。

コースでしっかりいただいたのに、胃がちっとも重くない。
50歳の体にも優しい食事でした(笑)
春の食材たちは一晩ですっかり消化され、これからの良い栄養になってくれるでしょう。
最後に。
天ぷらのマナーは、揚げたてをすぐにいただくこと。
これに尽きます。

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